法人カーリースの審査基準とは?必要書類や通過するポイントを解説!
日本におけるカーリースの需要は右肩上がりで増えています。特に法人向けのカーリースは2016年には保有台数が350万台を超えて今後ますます増えていくでしょう。そして、これからカーリースを利用検討している法人も多いのではないでしょうか。
法人がカーリースを利用するには審査に通る必要がありますが、その審査基準はあまり知られていないのが現状です。
そこで本記事では、法人カーリースの審査基準を紹介し、審査に必要な書類や通過するポイントも解説していきます。
法人カーリースの審査基準
法人カーリースの審査基準は以下の6つです。順に解説していきます。
創業年数
創業年数は会社運営が順調なのかを知る材料にもなります。創業年数が長いほどその会社の経営が安定していると判断されるからです。
もちろん、ベンチャー企業が必ずしも審査に通らないというわけではありませんが、特に設立から3年未満の会社は決算書が重視されます。
資本金
資本金の大きさも審査の基準になります。資本金が多ければ多いほどその会社の業績がいいとは限りませんが、少ないよりは多い方がいいと考えてください。
もちろん、資本金が少ない会社や個人事業主でも審査に通らないというわけではありません。しかし、複数台の車を借りることは難しいでしょう。
事業内容
事業内容はカーリースの審査において重要な基準のひとつです。事業内容によっては審査に通らないことも考えられるため、自社がどんな事業をしているのかははっきり伝えましょう。
業績・売上高
カーリースの審査では、過去3年分の決算書の提出を求められる場合があります。そのため、直近3年間の業績が悪い会社は審査に通りにくいとされています。
特に、事業を立ち上げたばかりの法人や個人事業主は自社の業績をチェックしましょう。
負債残高
法人にとって負債があることは珍しくありませんが、負債残高によっては審査に通らない場合も考えられます。
会社の設立年数や業績を考慮し、それに見合った負債ならいいのですが、業績に見合わない多額の負債を抱えていると審査を通るのは厳しいかもしれません。
債務整理歴
負債整理歴があるかも審査の対象になります。
例えば、会社の代表者が過去に多額の負債を抱え自己破産をしたとすると、金額にもよりますが、最低でも5年、最高なら10年という期間にわたり信用情報機関と官報に名前が載ることになります。
その期間にカーリースの審査を受けても通るのは難しいでしょう。もちろん、負債を抱えていても審査に通るカーリース会社もありますが、その状態でカーリースを利用するのは更なる借金を生み出すためおすすめ出来ません。
カーリースは、出来るだけ債務整理歴が消えてからの利用を検討しましょう。
債務整理についてはこちらも参考にしてみてください。
法人カーリースの審査で必要な書類
カーリースは法人向けと個人向けがありますが、法人向けカーリースは複数台の車を借りることが多いため、個人向けよりも審査が慎重に行われると言われています。
ここでは、法人向けカーリースの審査でどんな書類提出が必要なのかを解説します。
法人カーリースの審査で必要な書類は以下の3つです。
決算書
法人向けカーリースで必須なのが決算書です。決算書の正式名称は「財務諸表」といい、この中にはその会社の資本金・売上高・債務などが細かく記載されています。
リース会社はこの決算書からその会社の経営状況を判断し、審査に通すかを判断しているのです。
決算書(財務諸表)では、貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書が審査の対象になるため、記載漏れ等がないよう事前にチェックしておきましょう。
確定申告書
決算書と一緒に経営状況を知るために必要なのが確定申告書です。決算書では主に会社の売上面をみられますが、確定申告書は売上と経費を踏まえた納税がしっかりされているかをみられます。
確定申告書は事業によって得られた利益から国に収める法人税等を確定させる書類のため、審査基準には欠かせません。
営業許可証
営業許可証の提出は一部の職種で必要です。例えば、飲食店の「飲食店営業許可」や建設業の「建設業許可」等は事業開始前に国に認可をもらう必要があるため、合わせて提出しましょう。
法人カーリースの審査が通らない原因
審査の結果、残念ながらカーリースが利用出来ないケースもあります。カーリース会社側としては、「この会社にサービスを提供したら契約満了までリース料金を支払ってくれるのか?」が審査において一番の基準だといえるでしょう。
カーリースはレンタカーと違い、長期間の契約になるため、法人としての支払い能力をみられるのは当然です。
では、法人がカーリース審査に通らないのはどんな原因があるのでしょうか。
法人がカーリース審査に通らない原因は主に以下の5つが考えられます。順に解説します。
会社の規模が小さい
会社の規模が小さいと審査に通らない場合があります。
会社の規模が小さいということは、その事業が本当に上手くいっているのかが不明確なことがあるため、リース会社としても判断が難しいかもしれません。
もちろん、財務諸表をみて優良企業だと判断されれば審査に通ることもありますが、リース会社によっては事業規模が審査基準で重視されることがあることも覚えておきましょう。
設立年数が浅い
会社の設立年数が浅い場合は、カーリースの審査に通らないことがあります。
設立間もないベンチャー企業等はまだ知名度や実績が不明確のため、リース会社からすると資金面に不安があるからです。
但しカーリース会社によっては、設立年数を重視しない場合もあるため、詳細はカーリース会社に問い合わせすることをおすすめします。
多額の負債がある
会社やその代表者に多額の負債(借金)があると、審査に通りにくいといえます。
特に会社が過去に破産や債務整理歴があると、審査に落ちる可能性は高くなるでしょう。
もちろん、負債があっても絶対に審査に通らないわけではありませんが、経営に見合わない多額な負債を背負わないように注意が必要です。
経営者の信用情報に問題がある
会社の経営者(もしくは代表者)の信用情報に問題があると、審査基準に引っかかりやすいといえます。
信用情報とは、その経営者が過去に多額の借金で自己破産や債務整理をして信用情報機関や国の官報に名前が載ることで、いわゆる「ブラックリスト」のことです。
現在、もしくは過去にそのような信用情報に問題があると、カーリース会社からすれば、いくら事業をしていても会社経営に不安が出てきます。
但し、一部のカーリース会社では負債に関係なく利用可能の場合もあるため、気になる人はチェックしてみましょう。
業績がよくない
業績がよくないのも審査基準に大きく関係します。
当然ながら、業績が悪いということは資金面に難があるということに繋がるため、審査に通る確率が低くなるでしょう。個人向けカーリースで低収入の人が審査に通りにくいのと一緒です。
このような会社は、3年以上の業績黒字を達成する等の結果を出してからの利用をおすすめします。
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法人カーリースの審査を通過するポイント
上記のようにカーリース審査に通りにくい場合にはどうしたらいいのでしょうか。
ここでは、以下の法人カーリースの審査を通過するためのポイント5つを解説します。
書類に正確な内容を記載する
カーリースの審査に必要な種類関係は必ず正確な情報を記載するようにしましょう。
審査通過を意識するあまり、設立年数・事業内容・売上・負債額等に偽りがあると、カーリース会社の信用をなくし審査にも通らない可能性が高いでしょう。
社用車の車種やグレードを下げる
審査の段階で会社の財務状況がカーリース会社に知られてしまうため、リースしたい車種や台数が会社の財務状況と見合っていないと判断されると、断られる可能性もあります。
そのような時は、社用車の車種やグレードを希望よりもワンランク下げる等も検討しましょう。
車載の装備だけを省くだけでも費用を大幅に削減できることもあります。
経営者の信用情報を確認する
カーリースの審査を受ける時、自社の経営者の信用情報を確認することも重要です。
経営者が過去に自己破産歴があったり現在進行形でクレジットカードや携帯電話料金を滞納していると、審査に通りにくくなります。
現在、事業的には問題ない会社でなぜか審査に落ちたという場合は、経営者の債務状況を確認してみてもいいかもしれません。
頭金を付ける
カーリースの基本は月々定額の支払いで車に乗れることですが、審査に通りやすくする対策として、頭金を入れるという方法も有効です。
まとまった頭金を入れることで、カーリース会社に対する信頼度も増すため、契約しやすいといえます。
但し、複数台契約することが多い法人では高額の頭金が必要になるため、数年先の事業経営を十分考慮し契約することが重要です。
連帯保証人をつける
設立間もない法人や資金面で不安がある場合には、連帯保証人を付けると審査に通る可能性が高いです。
連帯保証人は信頼できる親族や知人等にお願いすることがベストですが、くれぐれも返済能力のない人を連帯保証人にすることは控えましょう。なぜなら、連帯保証人は契約者と同じ支払い義務がある重要な立場にあるからです。
また、連帯保証人にしたい人に断られた場合には無理にお願いはせずに別の人を探すか、一旦カーリースの利用を保留することも検討しましょう。
まとめ
ここまで法人カーリースの審査基準について解説してきました。
カーリースは月額料金のみで利用出来るため毎年需要が伸びているサービスですが、そもそも契約前の審査に通らなければ利用は出来ません。
特に法人カーリースの審査基準は個人向けよりも厳しいため、自社の経営状況や債務状況を把握し、事前に対策を行うことが必要です。
今回紹介した審査基準や審査に通るポイントを抑え、積極的にカーリースを導入していきましょう。
その他ご不明点やご相談もお気軽にお問い合わせください。