「カーリース」と「残クレ」の違いを比較!どっちがおすすめ?
車を手に入れる方法として「購入」か「カーリース」かで悩む人もいるかと思います。
そして、購入には「残クレ(残価設定クレジット)」というしくみがあり、これがカーリースのしくみと似ていることから違いが分からないという人が多いかもしれません。
どちらも残価を設定するということは同じですが、その中身は色々な違いがあるため、正しく理解しておくことが重要です。
そこで本記事では、カーリースと残クレのしくみの違いを比較したうえで、どちらがおすすめなのかを解説していきます。
いま、車を手に入れたいと考えている人はぜひご一読ください。
「カーリース」と「残クレ」のしくみ
ここでは、カーリースと残クレそれぞれのしくみについて解説します。
「カーリース」のしくみ
カーリースは、リース契約をする時にあらかじめ契約満了後の車の残価を設定し、その残価を差し引いた金額をリース料金(月額料金)として支払っていくしくみのことです。
例えば、300万円の車を5年後の残価100万円に設定した場合、残りの200万円を5年かけて毎月定額で支払っていくことになります。
残価が差し引かれると車両本体価格が抑えられるため、費用が安く済むのがカーリースのメリットといえるでしょう。
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「残クレ(残価設定型クレジット)」のしくみ
残クレは、一定の期間にわたって、車を利用したあとで返却もしくは乗り換えることを前提にした残価設定ローンのことです。残クレでは、返却や乗り換え時に買取る最低保証額を残価として設定します。
このように、残価を差し引いた額を毎月分割払いしていくのはカーリースと同じです。また、通常のカーローンより金利が安く設定されている場合が多く、月々の返済額も安く抑えられるのがメリットといえるでしょう。
残クレは新しい車の購入方法として最近利用者が増えているサービスです。
「カーリース」と「残クレ」の違い
ここでは、カーリースと残クレの違いを以下の4つの項目に分けて解説します。
利息がかかるかの違い
「利息」という面で、カーリースと残クレでは違いがあります。
残クレはあくまでも「カーローン」の一種であり、購入者は金融機関から借りたお金に利息を加えた金額を支払っていきます。ちなみに利息は元々の車両本体価格(残価含む)に対してかかることも覚えておきましょう。
一方、カーリースは購入ではなく「リース」なので利息はかかりません。あくまでもカーリース会社から車を借りているだけなので、支払うのは「リース料」だからです。
料金のしくみの違い
カーリースと残クレは毎月定額で支払っていくのは同じですが、支払う料金に含まれる費用に違いがあります。
毎月の支払い額に含まれるもの | |
カーリース | ・車両本体価格 ・自動車税 ・重量税 ・自賠責保険 ・車両登録費用 ・各種諸費用 ・車検やメンテナンス費用(カーリース契約に含めた場合) |
残クレ | ・車両本体価格 |
このように、カーリースは各種税金や自賠責保険など、購入時にかかる初期費用がコミコミですが、残クレは購入というしくみ上、毎月の支払額は車両本体価格のみです。
税金や自賠責保険などは基本的に車の所有者が支払うことになっています。そのため、残クレでは税金や自賠責保険などは購入者が別途支払うことになるのです。
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定期的に発生する費用の違い
カーリースと残クレでは定期的に発生する費用に違いがあります。
上記で述べたように、カーリースの月額料金の中には各種税金や自賠責保険が標準で付いています。そのため、定期的に自分で支払う必要がありません。また、車検やメンテナンス費用もコミコミになるプランに加入すれば、自分は乗ることだけに専念出来ます。
一方、残クレは毎月の支払額に税金や保険などの費用は含まれていないため、車を所有している間は定期的に自分で支払わなければいけません。
生活していく中で、突発的に別の出費が発生し自動車税や自賠責保険の支払いが困難になることも考えられます。
そんな時のために、一定の蓄えが必要な人も出てくるでしょう。
契約年数の違い
カーリースと残クレの主な契約年数は以下の通りです。
- カーリースの契約期間:1年〜11年(単年ごとの契約可能)
- 残クレ :1年〜5年(単年ごとの契約可能)
カーリースは比較的長期間で契約することが多いため、契約期間も最長で11年に設定しているカーリース会社もあります。
一方、残クレは1年〜5年と比較的短期間で利用することが多く、短期スパンで最新の車に乗り替えたいという人にはおすすめです。
「カーリース」のメリット・デメリット
カーリースには以下のメリットとデメリットがあります。
メリット
初期費用が必要ない | ・頭金や手付金などの初期費用が要らないため、まとまったお金を用意する必要がありません。 |
税金や自賠責保険料がコミコミ | ・月額料金に自動車税・重量税・自賠責保険が含まれるため、うっかり納め忘れる心配がありません。 |
車検やメンテナンスもお任せ | ・月額料金にメンテナンスフリーのプランを追加すると、車検や定期点検などの費用もカーリース会社が負担してくれます。 |
ほとんどの手続きがネットで完結 | ・申し込み・審査・契約・納車までの手続きがネットで完結するため、店舗まで足を運ぶ必要がありません。 |
乗り換え手続きも簡単 | ・契約満了後に別の車に乗り換えることも可能。また、様々なメーカーから最新の新車に乗り換えることが出来ます。 |
カーリースのメリットは何といっても支払いが毎月定額で済むという事です。そしてその中には各種税金や自賠責保険料まで含まれるためお得だといえるでしょう。
また、カーリースの殆どがネット上で手続きが出来るのも忙しい人にとっては嬉しいサービスです。中には納車までネットで完結出来るカーリース会社もあります。
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デメリット
基本的に中途解約が出来ない | ・万が一中途解約した場合には違約金が発生する。 |
基本的に原状回復で返却しなければいけない | ・契約中の傷や凹みなどは自分で修理して返却する。 |
返却時に予定外の出費が発生する場合がある | ・残価設定している場合、返却時の車の査定額が残価を下回っていると、その差額を支払う必要がある。 |
カーリースでは基本的に中途解約が出来ません。特別な事情での解約は可能ですが、違約金が発生するため注意が必要です。
そして、カーリースは車を借りている都合上、原状回復で返却しなくてはいけません。そのため、常に気を遣って運転する事が望まれます。
「残クレ」のメリット・デメリット
残クレのメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
毎月の支払額を安く抑えることが出来る | ・残価を省いた車両価格を月額で支払うため費用が安い。 ・通常のカーローンよりも金利が低いことが多い。 |
下取り額が保証されている | ・返却や乗り換えの時に乗っていた車を下取りに出せる。 ・市場の動向に関係なく下取り額が保証される。 |
残クレはあらかじめ残価を設定するシステムなので、あらかじめ下取り額が保証されるのがメリットといえるでしょう。
また、月々の支払額はカーリースよりも安く抑えられる事が多いのもポイントです。
デメリット
利息が高くなることがある | ・残クレは月々の支払額は少なく済むが、残価を含めた元金に利息が付くため、最終的に利息の総額が高くなることがある。 |
返却時の査定額が変化することがある | ・車の傷や凹みがあると、返却時に予定外の支払いが発生することがある。 ・車をカスタマイズ(改造)すると中古車市場での価値が下がるため、追加の支払いが発生することがある。 |
乗り換える場合は同じメーカーしか選べない | ・残クレはディーラーのサービスなので、乗り換えも同じディーラーの車しか選べない ・別メーカーの車に乗るには別のメーカーで残クレを組む必要がある。 |
残クレで発生する利息は設定した残価にもかかるという点に注意が必要です。要するに車両本体価格全てに利息がかかるという事なので、意外と金利を取られると感じる人もいるかもしれません。
また、残クレは同じディーラーでしか乗り換えが出来ないため、車の選択肢が限られるという点がカーリースより不利といえます。
「カーリース」と「残クレ」おすすめはどっち?
カーリースと残クレは、特徴やメリットとデメリットが違うため、予算や利用目的によっておすすめしたい人は違ってきます。
例えば、同じメーカーの車を3年〜5年おきぐらいのスパンでコンスタントに乗り換えたい人には残クレが向いているでしょう。車の下取り額が保証されている残クレは、短期間で乗り換えれば車も比較的いい状態で返却出来るため、大きな出費が発生する確率も低いといえます。
但し、初期費用などのまとまった費用が必要な他に、返却時の車の状態が悪いと、予定外の費用を請求される可能性もあることも覚えておきましょう。
一方カーリースは、月額料金だけの支払いでいいため、まとまった費用がなくても新車に乗りたい人におすすめです。税金や自賠責保険もコミコミなので余計な出費を考えなくて済みます。
また、車検やメンテナンス費用も含むプランに加入すれば月額料金だけで全て賄えるため、契約者は車に乗ることだけに専念出来るというメリットもあります。
まとめ
カーリースと残クレは毎月定額の料金を支払いながら車に乗るという点では一緒ですが、細かいしくみは違います。
カーリースの月額料金には税金や自賠責保険がコミコミなのに対し、残クレの月額料金には残価設定した車の残りの金額しか含まれておらず、税金や自賠責保険は別途支払う必要があります。
そのため、費用を出来るだけ安く抑えて新車に乗りたい人にはカーリース、費用に余裕があって且つ短期間で乗り換えたい人は残クレの方がいいでしょう。
どちらにしても、双方のメリットとデメリットをよく考慮し、車の利用目的を明確にしてからどちらを選択するか決めることをおすすめします。
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